腸腰筋(読み)ちょうようきん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腸腰筋
ちょうようきん

大腰筋とその腹側にある小腰筋および腸骨筋をあわせた複合筋。腹部の深いところに位置する深在筋で大腿(だいたい)骨と腰椎(ようつい)をつないでいる。股(こ)関節を屈曲させる動作を行う際に働く筋肉群で、大腿骨は前方に曲がる。姿勢の保持にもかかわり、立位で下肢を固定した状態でこの筋が働くと骨盤を前傾させる。腸腰筋はバランスのよいフォームなど体幹の安定性に関与するとして、その筋力トレーニングがとくにスポーツ選手に重視されている。腸腰筋は炎症を起こして腸腰筋腱(けん)炎をきたすことが多くあり、反復動作を繰り返すスポーツ選手などによく股関節の痛みとして現れる。股関節痛の治療としては、マッサージや鍼灸(しんきゅう)治療および高圧電流治療などにより痛みを除去するとともに、効果的なリハビリテーションを試みる。

[編集部 2016年7月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例