膏雨(読み)コウウ

精選版 日本国語大辞典 「膏雨」の意味・読み・例文・類語

こう‐うカウ‥【膏雨】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「膏」はうるおいの意 ) 農作物をうるおしそだてる雨。おしめり。甘雨。
    1. [初出の実例]「今見膏雨。有衆瑞」(出典続日本紀‐和銅四年(711)六月乙未)
    2. 「僕の心は旱魃に枯れかかった稲の穂が膏雨(カウウ)を得たやうに蘇へる」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石塵労)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公一九年〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「膏雨」の読み・字形・画数・意味

【膏雨】こう(かう)う

うるおいの雨。滋雨。〔左伝、襄十九年〕小國の大國を仰ぐや、百の膏雨を仰ぐが如し。し常に之れを膏(うるほ)さば、其れ天下輯睦せん。

字通「膏」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android