膚受(読み)フジュ

デジタル大辞泉 「膚受」の意味・読み・例文・類語

ふ‐じゅ【膚受】

《「論語顔淵から》
讒言ざんげん中傷などが、あか皮膚にしみ込むように、知らぬ間に心の中に入り込むこと。また、それが肌を切りつけるように痛切なこと。「膚受うったえ」
うわべだけを受け伝えて、十分に理解しないこと。

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精選版 日本国語大辞典 「膚受」の意味・読み・例文・類語

ふ‐じゅ【膚受】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「論語‐顔淵」の「浸潤之譖、膚受之愬、不行焉、可明也已矣」による ) 讒言や中傷などが、皮膚につくほこりのように、知らぬ間に人の心にしみこむこと。一説に、それが皮膚を傷つけるように痛切なこと。
    1. [初出の実例]「『否とよ叔母』と此突如たる膚受(フジュ)の問に、答ふる所此の一言のみ」(出典帰省(1890)〈宮崎湖処子〉六)
    2. [その他の文献]〔晉書‐劉毅伝論〕
  3. うわべだけ受け伝えること。十分に理解しないこと。〔張衡‐東京賦〕

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普及版 字通 「膚受」の読み・字形・画数・意味

【膚受】ふじゆ

膚に受ける。表面だけ。また、痛切。〔論語、顔淵〕潤(しんじゆん)の譖(そし)り、膚受の(うった)への行はれざる、と謂ふべきのみ。

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