膝子村(読み)ひざこむら

日本歴史地名大系 「膝子村」の解説

膝子村
ひざこむら

[現在地名]大宮市膝子

宮下みやした村の南に位置する。大部分は綾瀬川の沖積低地に立地するが、西寄りを大宮台地最東端の鳩ヶ谷支台が延び、西境を見沼代用水(東縁)が流れる。東は綾瀬川を挟んで埼玉郡横根よこね(現岩槻市)で、同村との間は川が沼のようになった場所があり膝子沼と称したという。南は新染谷しんそめや(現浦和市)日光御成道が通り、一里塚が残る。村の北西に膝子塚があり、「風土記稿」は農夫の妻が産んだ人の膝のようにみえる異形のものを埋めた所との伝えを載せる。元和九年(一六二三)代官中村弥右衛門による検地が行われたという。南部なんぶ領に属した(同書)。田園簿では田四五〇石余・畑一五六石余で幕府領、ほかに浄国じようこく(現岩槻市)領五〇石がある。慶安二年(一六四九)八月当村の光徳こうとく寺は徳川家光から村内で朱印一三石を与えられ(「徳川家光朱印状」光徳寺文書)、以後両寺領を除き幕末まで幕府領であったと思われる(寛政八年「足立郡村々高辻帳」都築家文書、改革組合取調書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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