法則の辞典 「自形変晶系列」の解説 自形変晶系列【idioblastic series】 別名をベッケの系列*,結晶化系列*,全変晶系列*などともいう.変成岩では固体となってからの変成過程において,成長しつつある結晶は常に他の結晶と接触しながらその空間を占めることになる.したがって周囲の物体に接した条件下で,それらに逆らいつつ結晶が成長する力(これをベッケは結晶力と呼んだ)が大きければ本来の結晶形(自形)となる.この結晶力の強いほうから並べたものが自形変晶系列である.多少の例外もあるが,それらは外的条件によって結晶力に変化が生じたためと考えられている. 楔石>ルチル>磁鉄鉱>赤鉄鉱>チタン鉄鉱>柘榴石>電気石>十字石>藍晶石~緑簾石>黝簾石~輝石>角閃石~鉄菱苦土石>苦灰石>曹長石~雲母>緑泥石~方解石~石英>斜長石~正長石>微斜カリ長石 テキストによってはこの系列に多少の異同があるが,大筋においてはこの順序となっている. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報 Sponserd by