翻訳|dolomite
方解石に近縁のカルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)の複炭酸塩鉱物。これを主成分とする苦灰岩は同じくドロマイトとよばれ、堆積(たいせき)岩として産する。苦灰石は超塩基性岩中に脈をなし、また中~低温熱水鉱脈の脈石鉱物として産する。現世の海底でも石灰質堆積物を交代して生成されつつある。自形は比較的単純な菱(りょう)面体のものが多い。日本においては、栃木県佐野市の旧葛生(くずう)町地区や山口県宇部市、兵庫県関宮(せきのみや)町吉井(現、養父(やぶ)市中瀬)中瀬鉱山(閉山)などが産地として有名。花崗(かこう)岩の貫入によって高温交代作用を受けると、苦土橄欖(かんらん)石、透輝石、金雲母(うんも)、苦土尖晶(せんしょう)石(スピネル)、単斜ヒューム石などを含むスカルンをつくる。外見は方解石に類似するが、これよりやや比重が大きく、硬度が高く、光沢がいくらか強く、酸に溶けにくい。英名はフランスの鉱物学者デオダ・ドゥ・ドロミューDéodat de Dolomieu(1750―1801)に由来する。
[加藤 昭 2016年3月18日]
苦灰石
英名 dolomite
化学式 CaMg[CO3]2
少量成分 Fe,Mn,Zn
結晶系 三方
硬度 3.5~4
比重 2.88
色 白,灰,褐
光沢 ガラス
条痕 白,淡褐
劈開 三方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
※「苦灰石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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