自由ドイツ労働総同盟(読み)じゆうどいつろうどうそうどうめい(その他表記)Freier Deutscher Gewerkschaftsbund ドイツ語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自由ドイツ労働総同盟」の意味・わかりやすい解説

自由ドイツ労働総同盟
じゆうどいつろうどうそうどうめい
Freier Deutscher Gewerkschaftsbund ドイツ語

略称FDGB(エフデーゲーベー)。旧ドイツ民主共和国(東ドイツ)の唯一労働組合中央組織。ドイツ・ファシズムの崩壊ののち、ソ連占領地区で再建された労働組合運動母体に、1946年2月の全国代表者会議で設立された。労働者職員、技術者などを組織する16の産業別組合の連合体。国会にも52議席の割当てをもち、国の経済計画、労働政策、社会政策はもとより、国政と社会生活の全般に大きな発言力を有した。約900万人(1982)を組織した。世界労働組合連盟(WFTU)に加盟し、機関紙『Tribüne』(日刊)を発行していた。

[五十嵐仁]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「自由ドイツ労働総同盟」の意味・わかりやすい解説

自由ドイツ労働総同盟【じゆうドイツろうどうそうどうめい】

旧東独の労働組合の中央組織。Freier Deutscher Gewerkschaftsbundといい,略称FDGB。1945年創立。反ファシズム,社会保障制度確立,労働者の利益擁護などに力点をおき,国の生産計画などにも大きな発言権を持った。世界労連内の有力組織であったが,1990年解散し,各産別組合ごとに旧西独の産別組合へ加盟。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android