臭化シアン(読み)シュウカシアン

化学辞典 第2版 「臭化シアン」の解説

臭化シアン
シュウカシアン
cyanogen bromide

BrCN(105.92).ブロモシアンともいう.シアン化カリウムシアン化ナトリウムの冷水溶液と臭素との反応で得られる.工業的には,臭化ナトリウム塩素酸ナトリウム,シアン化ナトリウムを30% 硫酸中で反応させてつくる.固体無色の立方晶系の針状結晶.気体分子は直線形Br-C≡N.Br-C1.79 Å,C-N1.16 Å.融点52 ℃,沸点62 ℃.密度2.01 g cm-3(20 ℃).純粋なものは比較的安定であるが,不純物があるとすみやかに分解し,ときには爆発する.水,エタノール,エーテルに可溶.アルカリ水溶液で加水分解してシアン酸塩と臭化アルカリになる.H2SでHCNになる.HBrの存在で重合すると環状の臭化シアヌル酸C3N3Br3([別用語参照]シアヌル酸)となるが,塩化物よりは重合しにくい.室温でも揮発して猛毒.[CAS 506-68-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「臭化シアン」の解説

臭化シアン

 CBrN(mw105.92).BrCN.毒ガスの一つ有機合成などに用いられる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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