興福寺東金堂(読み)こうふくじとうこんどう

世界大百科事典(旧版)内の興福寺東金堂の言及

【和様建築】より

…和様を強調する細部としては亀腹(かめばら),回り縁(まわりぶち),長押(なげし),長押つき連子(れんじ)窓,蔀(しとみ)戸,斗栱(ときよう)を柱上にのみ置き中備は間斗束(けんとづか)または蟇股(かえるまた)とする,平行垂木(たるき),小組格天井(こぐみごうてんじよう),大棟の獅子口などをあげることができる(社寺建築構造)。しかし,必ずしもこの多くを備える必要はなく,形式上おおよそ奈良時代以来の要素が目立つ興福寺東金堂(1415),五重塔(1426)などは和様の代表である(図)。これらの建築には長押が使用され,組物(建築組物)の形式が禅宗様でなく,平行垂木としている点などが,重要な構成要素として伝統的な和様の外観を与えているのである。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」