唐招提寺金堂(読み)とうしょうだいじこんどう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「唐招提寺金堂」の解説

唐招提寺 金堂
とうしょうだいじこんどう

宝亀年間(770~780)の建築とする説が有力。平面は正面5間,側面2間の母屋四方に1間の庇(ひさし)をめぐらしたかたちで正面1間通りを吹放しとする。中央の3間に仏壇を設け,内部に極彩色仏画文様を描く。現在は独立してたつが,創建時は左右に廻廊が接続していた。1693年(元禄6)から翌年の修理で,屋根勾配を強めて棟高を高めている。奈良時代の金堂の唯一の現存遺構として貴重である。高さ15.7m。国宝

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の唐招提寺金堂の言及

【唐招提寺】より

…奈良市五条町にある律宗の総本山。古くは唐律招提寺ともいわれ,単に招提寺ともいう。唐僧鑑真の開基にかかり,今日,金堂,講堂,鐘楼,鼓楼,東室,経蔵,宝蔵,閼伽井(あかい)(醍醐井)などの伽藍が白砂青松の中に規矩整然とのこり,奈良時代寺院の面影を今に伝える唯一の寺である。12年の歳月と6回目の渡航によって伝戒の初志を貫徹しようとした鑑真とその随伴の諸僧は,東大寺唐禅院に留住していたが,758年(天平宝字2)僧綱の任より解放された鑑真は,平城右京5条2坊にあった新田部親王の旧宅の地を拝領し,757年に賜った備前国の水田100町を財源として当寺を創建した。…

※「唐招提寺金堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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