花前II遺跡(読み)はなまえIIいせき

日本歴史地名大系 「花前II遺跡」の解説

花前II遺跡
はなまえIIいせき

[現在地名]柏市船戸 花前

利根川右岸の標高一七メートル前後の台地上から台地斜面にかけて位置する。主体は奈良時代・平安時代の集落跡および製鉄遺跡で、ほかに旧石器時代の石器群や縄文時代早期の炉穴、同前期・後期竪穴住居跡と遺物群、古墳時代中期と後期の竪穴住居跡、江戸時代の屋敷跡なども検出されている。発掘調査は昭和五三年(一九七八)から同五五年にかけて行われた。奈良時代・平安時代のおもな遺構は八世紀から一〇世紀にかけての竪穴住居跡四四軒と製錬炉六基・精錬炉三基・小竪穴一基・土壙一二基などで、うち製錬炉などのおもな製鉄遺構は台地南側斜面の緩やかな傾斜地に集中していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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