山形県山形市の民謡。同地方で酒盛り唄(うた)として歌われてきたもので、その源流は同地方の『櫓胴搗(やぐらどうづ)き唄』である。1935年(昭和10)ごろ山形市南館の有海桃洀(とうしゅう)が、弟子の伊藤桃華(山形市成沢)の持ち込んできた『櫓胴搗き唄』を元に、下の句の節を整え、門人の堀江友治が伴奏を、同じく弟子の三沢新次郎が踊りの振をつけた。1950年(昭和25)に山形市役所主催の民謡大会において、有海側はじみな芸風の桜井米次郎が歌ったのに対し、東根市の斎藤桃青(とうせい)側ははでな結城(ゆうき)誠一で競ったところ、後者が優勝。以後、結城の今日の節回しの唄が広まり始め、そして毎年8月5日から3日間の花笠まつりが「東北四大祭り」の一つとなってから、日本中に広まった。
[竹内 勉]
…明治以降は奥羽本線からはずれたが,国道13号線(羽州街道)が通る北村山地方の商業中心地となっている。長根山丘陵の東麓にある徳良湖(灌漑用人工湖)付近は《花笠音頭》の発祥の地といわれる。主産業は水稲を主とする農業で,スイカの特産地。…
※「花笠音頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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