花頂山火葬場跡(読み)かちようざんかそうばあと

日本歴史地名大系 「花頂山火葬場跡」の解説

花頂山火葬場跡
かちようざんかそうばあと

[現在地名]東山区粟田口華頂町

「雍州府志」に「阿弥陀カ峰、在東岩倉山之西南、下粟田ノ東、是火葬場也、近世、南禅寺金地院ノ山上ニ勧請東照宮、後忌火葬之臭気、移葬場於花頂ノ山上」とある。良恩寺の所伝によれば、粟田山荼所はもともと粟田山下にあり、阿弥陀ヶ峰と称した。「京羽二重」の「阿弥陀ヶ峰」の項に「鳥部野の後の方のみねをいへり。(中略)又粟田口の南の方をあみだがみねと云ならはせり」とある。

葬場は慶長元年(一五九六)酒井忠次夫人を火葬したのに始まるという。寛永元年(一六二四)金地院こんちいん(現左京区)に東照宮を勧請するに際し、臭気を嫌って花頂山に移したが、寛文五年(一六六五)庄屋山岸五郎左衛門の申請にて、葬所の地を良恩寺に付し、同寺檀家及び村民の火葬場とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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