若年認知症サポートセンター(読み)じゃくねんにんちしょうさぽーとせんたー

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

若年認知症サポートセンター
じゃくねんにんちしょうさぽーとせんたー

若年性認知症患者本人やその家族へのサポートの充実と、社会的な環境整備を目的として設立された特定非営利活動法人(NPO)。若年性認知症になっても、社会や地域のなかで差別されることなく、個々人格個性を尊重しあいながら安心して暮らせる地域社会の実現を目ざす。具体的にはミニデイサービス事業、医療やケアの知識や社会資源の活用法を広める活動、および、家族心理などを学習する基礎研修や、専門員認定研修の実施、家族会立上げの支援とネットワークづくり、社会啓発などの活動を行っている。本部は東京都新宿区新宿。

 若年性認知症は、認知症が65歳未満で発症した場合をいい、50歳代の発症が多くみられる。発症者には仕事についている人も多く、業務に支障が生ずる結果として退職を余儀なくされることも少なくないため、就労も含めた経済面からの支援も必要となる。2009年(平成21)に発表された厚生労働省の調査で患者数は全国で約4万人と推計されているが、実数はそれをかなり上回ると推測される。認知症に対するさまざまな施策を掲げた2013~2017年度の新オレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)では、若年性認知症施策の強化がうたわれている。

[編集部 2016年7月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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