若松御厨(読み)わかまつのみくりや

日本歴史地名大系 「若松御厨」の解説

若松御厨
わかまつのみくりや

沢氏古文書(内閣文庫蔵)所収の延徳二年(一四九〇)の条里図に若松御厨とみえ、坂内さかない川の河口近い条里の北端部、六松林の西の坪に記載され、厨の字は坂内川の流れにかかっている。現在この付近に若松の地名をみず、その範囲の確定や正確な現地比定は難しい。「神宮雑例集」や「神鳳鈔」に、飯高いいたか郡の内宮領としてみえている。建武三年(一三三六)一一月日付検非違使新家周興散状写(光明寺古文書)には

<資料は省略されています>

とみえている。若松御厨内字鴨居田一町は法常住院領であったが、その百姓らが所当米を進済しなかったため同院雑掌がこれを飯高政所に提訴した。飯高政所は検非違使周興に処置を命じたが百姓らはこれに従わず、雑掌は再度周興を通じて飯高政所に提訴せざるをえなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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