デジタル大辞泉
「苧屑頭巾」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ほくそ‐ずきん‥ヅキン【苧屑頭巾】
- 〘 名詞 〙 ( 「ほくそ」は「おくそ」の変化 ) 苧(からむし)の茎で作った頭巾。形は山岡頭巾と同じで深くかぶり、紐で結ぶ。多く鷹匠や猟師が用いた。強盗頭巾(がんどうずきん)。細頭巾。
苧屑頭巾〈絵本花葛蘿〉
- [初出の実例]「槇の葉の露や猟師の袖の上 ほくそ頭巾にかよふ松風」(出典:俳諧・正章千句(1648)一)
おくそ‐ずきんをくそヅキン【苧屑頭巾】
- 〘 名詞 〙 頭巾の一種。苧(からむし)のくずで作った強盗(がんどう)頭巾。形は山岡頭巾と同じ。からむしずきん。おくずずきん。ほくそずきん。《 季語・冬 》
- [初出の実例]「しづ山がつのむくつけきも、心をみだす苧くそ頭巾、思ひの淵にあこがれて、はかなく身をもなげ頭巾」(出典:俳諧・宝蔵(1671)二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の苧屑頭巾の言及
【御高祖頭巾】より
…主として冬季,防寒のために着装した。御高祖頭巾の名称については《嬉遊笑覧》に〈其着たるさま日蓮上人の像に似たればお高祖頭巾ともいひしなり〉とあり,御高祖は日蓮を指していったものとされているが,〈おこそ〉は〈おくそ〉の転訛で,宝暦以前の苧屑(おくそ)頭巾の語に由来する。したがって《嬉遊笑覧》の説は御高祖の当て字から日蓮上人にこじつけたものである。…
【頭巾】より
…袖形の頭巾は細長い片袖形で頭から背中をおおっている。古くは苧(お)も用いたため苧屑(おくそ)頭巾といった。織田信長がこれを用いていたが,鷹匠も使ったという。…
※「苧屑頭巾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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