茂山千五郎(読み)しげやま・せんごろう

朝日日本歴史人物事典 「茂山千五郎」の解説

茂山千五郎(9代)

没年:明治19.5.11(1886)
生年:文化7.5.17(1810.6.18)
江戸から明治時代狂言師。前名,佐々木忠三郎。名は千吾,初代千作とも。呉服商だった佐々木甚兵衛浄喜の次男として京都に生まれる。8歳のとき茂山久蔵英政に入門,11歳で養子となるが翌年養父が没したため江戸へ下り,大蔵流20代家元師事。文政8(1825)年,家元から茂山家再興を許され,天保8(1837)年には近江彦根藩のお抱えとなるが,一方で文政4年に初めて禁裏御用を勤めており,以後も宮中への出勤は続けた。明治維新後の混乱期にあっても京都狂言界の第一人者として一貫して斯道を固守し,今日に至る千五郎家隆盛の基礎を築いた。<参考文献>茂山千作『狂言八十年』

(石井倫子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「茂山千五郎」の解説

茂山千五郎(10代) しげやま-せんごろう

1864-1950 明治-昭和時代の能楽師狂言方。
元治(げんじ)元年9月27日生まれ。9代茂山千五郎の3男。大蔵流。明治21年10代をつぎ,千五郎正重(まさしげ)を名のる。豊太閤(ほうたいこう)三百年祭奉納能,東本願寺宗祖六百五十年遠忌(おんぎ)能をもよおす。巌谷小波(いわや-さざなみ)らとお伽倶楽部(クラブ)をつくるなど,狂言の普及につくした。隠居後,2代茂山千作。昭和25年2月5日死去。85歳。京都出身。初名は市蔵。

茂山千五郎(9代) しげやま-せんごろう

1810-1886 江戸後期-明治時代の能楽師狂言方。
文化7年5月17日生まれ。大蔵流。8代茂山千五郎(久蔵英政)の養子。江戸の大蔵虎文にまなび,文政8年茂山家を相続し,千五郎正虎(まさとら)を名のる。近江(おうみ)(滋賀県)彦根藩のお抱えとなり,禁裏御用もつとめ,茂山家の基礎をきずいた。隠居後,初代茂山千作を名のる。明治19年5月11日死去。77歳。京都出身。本姓は佐々木。初名は忠三郎。

茂山千五郎(11代) しげやま-せんごろう

茂山千作(しげやま-せんさく)(3代)

茂山千五郎(12代) しげやま-せんごろう

茂山千作(しげやま-せんさく)(4代)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「茂山千五郎」の解説

茂山 千五郎(9代目) (しげやま せんごろう)

生年月日:1810年5月17日
江戸時代;明治時代の狂言師
1886年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「茂山千五郎」の意味・わかりやすい解説

茂山千五郎
しげやませんごろう

茂山千作

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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