草臥(読み)くさぶし

精選版 日本国語大辞典 「草臥」の意味・読み・例文・類語

くさ‐ぶし【草臥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鹿などが草の上にふすこと。また、その所。鹿の寝所
    1. [初出の実例]「さを鹿の小野の草伏(くさぶし)いちじろく吾が問はなくに人の知れらく」(出典万葉集(8C後)一〇・二二六八)
  3. 山野に野宿すること。旅寝すること。
    1. [初出の実例]「旅衣野ぢのくさふし寒けきに風も同じく夕ゐせよかし」(出典:保安二年関白忠通歌合(1121))

くたびれ【草臥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「くたびれる(草臥)」の連用形名詞化 ) くたびれること。疲労。疲れ。〔名語記(1275)〕
    1. [初出の実例]「御くたひれにやありけん、御舟にも召さず」(出典:中務内侍(1292頃か)弘安七年七月五日)
    2. 「くたびれが治るだで、すぐお湯に入んなされな」(出典:一兵卒の銃殺(1917)〈田山花袋〉一七)

くたぶれ【草臥】

  1. 〘 名詞 〙 「くたびれ(草臥)」の変化した語。〔邇言便蒙抄(1682)〕
    1. [初出の実例]「今日はあなたもお疲(クタブ)れだし」(出典:桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「草臥」の読み・字形・画数・意味

【草臥】そうが

ねござ。

字通「草」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android