荒霊神社
あらたまじんじや
[現在地名]関宮町葛畑
葛畑集落の西端、旧別宮道の北側にある。素盞嗚尊を祀り、旧村社。葛畑村は古く別宮八幡宮の氏子村であったが、雪中のときなど同宮への参詣が不便であったため、天文一三年(一五四四)に荒神を勧請して鎮守としたのが当神社の草創という。明治初年に荒御霊神社、のち現社名に改称した(「七美郡誌稿」など)。本殿前の境内に茅葺・入母屋造の芝居堂があり、葛畑の舞台(芝居堂)の名称で国指定重要有形民俗文化財。農村歌舞伎が演じられていたこの芝居堂は元禄年中(一六八八―一七〇四)の建立といわれ、明治二五年(一八九二)に大規模な改修が行われた。この改修時には村の大工三人を大阪に派遣して研修させ、工事には村人総出で当たったという。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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