荘家(読み)ショウケ

デジタル大辞泉 「荘家」の意味・読み・例文・類語

しょう‐け〔シヤウ‐〕【荘家/×庄家】

荘園を管理するために荘園内に置かれた建物
荘園領主のこと。

しょう‐か〔シヤウ‐〕【荘家/×庄家】

しょうけ(荘家)

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精選版 日本国語大辞典 「荘家」の意味・読み・例文・類語

しょう‐けシャウ‥【荘家・庄家】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (しょう)の管理をするために荘内に設置された屋舎
    1. [初出の実例]「水田参拾位町弐段玖拾壱歩〈略〉庄家壱処」(出典:正倉院文書‐天平二〇年(748)弘福寺三綱牒)
    2. 「彼の本所の雑掌を、六波羅の沙汰として、庄家にしすゑん為に」(出典:太平記(14C後)一)
  3. 荘園領主のこと。
    1. [初出の実例]「早停止新儀、如元可庄家也」(出典:島津家文書‐年未詳(1187頃)五月一四日・源頼朝加判平盛時奉書案)

しょう‐かシャウ‥【荘家・庄家】

  1. 〘 名詞 〙
  2. いなかの家。農家。また、農家の人。〔書言字考節用集(1717)〕 〔長生殿‐進果〕
  3. しょうや(庄屋)
    1. [初出の実例]「狩場の雲に若殿を恋〈其角〉 一の姫里の庄家(カ)に養はれ〈芭蕉〉」(出典:俳諧・虚栗(1683)下)
  4. しょうけ(荘家)

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世界大百科事典(旧版)内の荘家の言及

【荘園】より

…9世紀に入ると東国まで含む諸国に勅旨田が活発に設定され,大宰府も公営田(くえいでん)の方式を採用するが,その経営は初期荘園と共通するものがあった。私出挙(しすいこ)(出挙)や営田を通して富裕になった人々――〈富豪の輩〉(富豪層)はこうした経営を支え,貧窮の百姓の調庸を代納する一方,高位の貴族と結びついてみずからの私宅を荘家(しようけ)と称し,稲穀を蓄え,貴族の派遣する使,検校,専当(あずかり)などとともに営田,出挙を行い,しだいに国司に従わなくなった。こうして班田制を基本とする律令制の土地制度は大きな改革を余儀なくされることとなる。…

※「荘家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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