荷足(読み)ニアシ

デジタル大辞泉 「荷足」の意味・読み・例文・類語

に‐あし【荷足】

船の重心を低くするために、船底に積む重い荷物。底荷

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精選版 日本国語大辞典 「荷足」の意味・読み・例文・類語

に‐あし【荷足】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 船の安定性をよくするため、船底に入れるバラスト。近世では多く石を積む。
    1. [初出の実例]「大船に荷足を入る事。一人持の石に縄網を掛、取手を付、下積にすへし」(出典:野島流船軍書(室町後か))
  3. 荷物を積んだとき、その船の積石数をいう、中世での呼称
    1. [初出の実例]「大友殿春日丸船壱艘、荷足千五百石、兵庫両関并河上諸関、無其煩可被通」(出典:大友文書‐四)
  4. 荷物を積んだときの廻船吃水(きっすい)をいう、近世の船方用語。船足が腰当船梁下面と吃水線との間隔をいうのに対し、船底から吃水線までの深さをいい、また空船時の吃水を自足と称するのに対するもの。〔船行要術(1505)〕

に‐たり【荷足】

  1. 〘 名詞 〙にたりぶね(荷足船)
    1. [初出の実例]「にたりに乗るがお寺への義理」(出典:俳諧・眉斧日録(1752‐56)三)

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