自足(読み)じそく

精選版 日本国語大辞典 「自足」の意味・読み・例文・類語

じ‐そく【自足】

〘名〙
① 他に求めることなく、自分で必要を満たすこと。「自給自足」 〔列子黄帝
② 自分で自分の状態満足すること。
家伝(760頃)下「公欽仰無為之道、咀嚼虚玄之味、優遊自足、託心物外
※実朝(1943)〈小林秀雄〉「青年にさへ成りたがらぬ様な、完全に自足した純潔な少年の心を僕は思ふのである」 〔陸機文賦

じ‐あし【自足】

〘名〙 和船荷物を積まない状態の空船時での吃水(きっすい)のこと。荷を積んだときの吃水を荷足(にあし)というのに対していう。船大工などが用いた語。
※艦法一簣造船乗組秘訣「一、荷足九尺三寸、一、自足五尺四寸八分」

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デジタル大辞泉 「自足」の意味・読み・例文・類語

じ‐そく【自足】

[名](スル)
自分の置かれた状況に満足すること。「現在の生活自足する」
必要なものを自分で間に合わせること。「自給自足」「自足経済」
[類語]満足満悦充足飽満自得会心・充足感・充実感・自己満足本望満ち足りる心行く堪能たんのうする満喫する安住する・安んずる甘んずる十分十全嬉しい楽しい面白い喜ばしい喜び愉快痛快結構喜悦有頂天納得慊焉けんえん三平思わしい上機嫌ご機嫌おんの字足りる足る舞い上がる満たす気を良くする溜飲りゅういんを下げる言うことなし気に意に適ううきうきうはうはわくわくいそいそぞくぞく

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普及版 字通 「自足」の読み・字形・画数・意味

【自足】じそく

満足。

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