落間(読み)オチマ

デジタル大辞泉 「落間」の意味・読み・例文・類語

おち‐ま【落(ち)間】

他の部屋よりも床が一段低い部屋。おちくぼ。
長四畳の―にでも、肩身の狭い日々をくすぶっているとしたら」〈嘉村・秋立つまで〉
京阪地方の歌舞伎劇場で、平土間のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「落間」の意味・読み・例文・類語

おち‐ま【落間】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 他の部屋よりも床が一段と低くなった部屋。家族の寝所や奉公人寝室にする。
    1. [初出の実例]「小御所にて御たいめん。北の御さしきにておちまにしやうらんしゆ」(出典:御湯殿上日記‐明応七年(1498)三月三〇日)
  3. 京坂の歌舞伎劇場の平土間。仕切りのない、安価の席。きりおとし。
    1. [初出の実例]「高場おち間とて、江戸の切落の如き所、見物所あり」(出典:随筆・見た京物語(1781))
  4. 劇場の二重舞台の下で、土間に相当する部分。
    1. [初出の実例]「岩藤落間より上がり、忍び足にて向うへ入る」(出典:歌舞伎・隅田川花御所染(1814)五立)

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