葫蘆島(読み)ころとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「葫蘆島」の意味・わかりやすい解説

葫蘆島
ころとう / フールータオ

中国遼寧(りょうねい)省南西部の地級市。3市轄区、2県を管轄し、興城(こうじょう)市の管轄代行を行う(2016年時点)。常住人口262万3541(2010)。遼東(りょうとう)湾に面し、京哈(けいは)線が通じ、魏塔線(魏杖子(ぎじょうし)―塔山)を分岐する。清(しん)末に錦西(きんせい)庁が置かれ、1913年に錦西県となり、1985年市政施行。1989年地級市に、1994年葫蘆島市と改名された。農村部はトウモロコシコウリャン大豆ワタを産し、山地には果樹が多く、沿海では漁業(とくにエビ)、製塩が盛んである。地下資源はモリブデンが豊富で、石油加工、火薬造船などの工場も立地している。葫蘆島港は遼東湾に面する不凍港で、人民解放軍海軍の重要基地の一つである。また同港は第二次世界大戦後、東北地区の日本人引揚げ者の乗船地であったことでも知られる。

[河野通博・編集部 2017年4月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「葫蘆島」の意味・わかりやすい解説

葫蘆島【ころとう】

中国,遼寧省西部,遼東湾北西岸にある港湾都市半島がひょうたんに似るのでこの名がある。連山湾を擁し,水深が大で喫水9mの船も停泊できる不凍港。1934年日本が築港工事を行い,都市計画を完成し,錦西からの鉄道が通じた。造船が盛ん。98万人(2014)。
→関連項目錦州

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「葫蘆島」の意味・わかりやすい解説

葫蘆島
ころとう

「フールータオ(葫蘆島)」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android