蒲魚(読み)カマトト

デジタル大辞泉 「蒲魚」の意味・読み・例文・類語

かま‐とと【×魚】

知っているくせに知らないふりをして、上品ぶったりうぶを装ったりすること。また、その人。多く女性についていう。
[補説]蒲鉾かまぼこととか、と尋ねたことに由来するという。近世末、上方遊里で用いはじめた。
[類語]知らんぷり頰被りとぼけるしらばくれるそらとぼけるしらを切る

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精選版 日本国語大辞典 「蒲魚」の意味・読み・例文・類語

かま‐とと【蒲魚】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かまぼこは魚(とと)からできているのか」と尋ねたところからという ) わかりきっていることなのに知らないようなふりをすること。また、その人。特に、女性がうぶなふりをして甘えたりすること。また、その女性。近世末に上方の遊里で用い始めた語。
    1. [初出の実例]「年に似合ずかまととばかり云ふ妾さん」(出典:滑稽本・人情穴探意の裡外(1863‐65頃)三)

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