蓑笠之助陣屋跡(読み)みのかさのすけじんやあと

日本歴史地名大系 「蓑笠之助陣屋跡」の解説

蓑笠之助陣屋跡
みのかさのすけじんやあと

[現在地名]開成町吉田島

酒匂さかわ川右岸の上島かみじまにあり、三反ほどの広さであったという。蓑家は幕臣で代々笠之助を称し、実名は正高、相山と号した。田中丘隅のあとに酒匂川復旧、薩摩芋の普及などの農政に努め、現存大口文命おおくちぶんめい堤は正高の工法によって築かれた。

「善兵衛日記」(酒井文書)によれば、正高は享保一二年(一七二七)から同河川修復工事に従事した。同一四年普請役となり、当初は普請役所として建てたものと思われるが、同一三年の吉田島村絵図(諸星文書)には記載がない。この頃大岡忠相に仕え、同一七年に支配勘定格となり、元文四年(一七三九)代官となるまでの間、代官同様の職掌をなしたために普請役所を拡充し陣屋としたと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android