日本歴史地名大系 「蓮沼城跡」の解説 蓮沼城跡はすぬまじようあと 富山県:小矢部市蓮沼村蓮沼城跡[現在地名]小矢部市蓮沼倶利伽羅(くりから)峠の東麓、渋江(しぶえ)川の左岸段丘上に位置。永享年間(一四二九―四一)あるいはそれ以前から礪波(となみ)郡の小守護代を勤める遊佐氏の居城であった。永享年間から嘉吉年間(一四四一―四四)と推測される九月一四日の高瀬庄百姓等連署申状(東大寺文書)に「蓮沼の城衆」とみえ、当時遊佐加賀守が蓮沼城に居城していた。城下町も建設されていたと伝え、町畠(まちばたけ)・西町島(にしまちじま)の地名が残る。「越中志徴」は「蓮沼六千軒」の伝承を記す。長享二年(一四八八)加賀一向一揆衆攻撃を将軍足利義尚より命ぜられた越中衆のうち、田原新吾が率いる礪波郡の軍勢が蓮沼に陣した(三州志)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報