日本大百科全書(ニッポニカ) 「蓮沼」の意味・わかりやすい解説
蓮沼
はすぬま
千葉県中東部、山武郡(さんぶぐん)にあった旧村名(蓮沼村(むら))。現在は山武市(さんむし)の北東部に位置する地域。旧蓮沼村は1889年(明治22)武射(むさ)郡蓮沼村と平野(ひらの)新田が合併して成立、1897年山武郡に属した。2006年(平成18)、山武郡成東町(なるとうまち)、山武町、松尾町(まつおまち)と合併して市制施行、山武市となった。旧村域は九十九里浜に面する。鉄道、道路とも隣接町域を通過しているが、JR総武本線横芝(よこしば)駅、成東駅からバスが通じる。古来、イワシ漁と米作の半農半漁村であったが、現在は米作のほか養豚、養鶏やエシャロットなどの野菜生産が盛んである。建設省(現、国土交通省)のレクリエーション都市構想のもとに蓮沼海浜公園が造成され、公園内には14のプールをもつウォーターガーデンが1975年(昭和50)に開設された。以後、一帯でレクリエーション開発が進み、テニスガーデン、アスレチックガーデン、スポーツプラザなどができ、ホテルも建設された。五所神社本殿は県指定文化財で、場面が12ある十二面神楽(かぐら)が2月第3日曜日に舞われる。
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