薄野(読み)ススキノ

デジタル大辞泉 「薄野」の意味・読み・例文・類語

すすきの【薄野】

札幌市中央区の繁華街狸小路に隣接し、飲食店が多い。

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精選版 日本国語大辞典 「薄野」の意味・読み・例文・類語

すすき‐の【薄野】

[1] 〘名〙 薄が群がり生えている野。《季・秋》
※俳諧・蓼太句集(1769‐93)二「薄野やともに風もつ家ひとつ」
[2] (「ススキノ」と表記されることが多い) 札幌市中央区の繁華街。南一条通り、狸小路に隣接する。札幌市の商業歓楽中心地

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日本歴史地名大系 「薄野」の解説

薄野
すすきの

中央区の東部にある飲食店が集中する街。明治四年(一八七一)建設途上の札幌市街地の南外れ、北は津軽通、南は上磯かみいそ通、東は山越やまこし通、西は有珠うす通に限られた二丁四方の地に官設遊廓を置くことが定められ、これを薄野とよんだのが始まり。薄野遊廓には同五年に開拓使によって東京楼が造られるなど、多くの妓楼が建てられた。同六年の営業者は二九人を確認でき、売上高は中川良助の四千二三二円余、以下秋山久蔵の一一〇円までで、総額は二万六千七〇七円余となっていた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「薄野」の意味・わかりやすい解説

薄野
すすきの

北海道中西部,札幌市中央区の中心部にある歓楽街。明治4 (1871) 年開拓使により南4,5条,西3,4丁目の2町四方に遊郭が開設されたのが起源。 1920年遊郭が白石へ移転したのち,映画館,続いて昭和初期に飲食店が集って歓楽街に発展地名については,開拓使官吏薄井龍之にちなむとする説と,「すすきの原」にちなむとする説とがある。

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世界大百科事典(旧版)内の薄野の言及

【札幌[市]】より

… 現在の市街地は碁盤目状の区画のほか,中心部における都市機能の配置も当初の状況をほぼ維持しており,創成川以西では大通公園を境に北部は主に本州の商社,金融機関の支店や,道庁をはじめとする官庁が立地し,南部には中心商店街として狸小路のほか,地下商店街も形成されている。またこの南にはかつて遊郭として設定された全国でも有数の歓楽街薄野(すすきの)がある。市内の産業別人口では第3次産業が全体の78%(1995)を占めており,とくに卸・小売業,サービス業の割合が高い。…

※「薄野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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