藍隈(読み)アイグマ

デジタル大辞泉 「藍隈」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぐま〔あゐ‐〕【藍×隈】

歌舞伎隈取り一つで、藍で青く顔を隈取るもの。怨霊公家悪くげあくなどの役柄に用いる。青隈

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精選版 日本国語大辞典 「藍隈」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぐまあゐ‥【藍隈】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あおぐま(青隈)
    1. [初出の実例]「額の汗を下手に拭(ふく)と、色男の面が藍隈(アイグマ)になる」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)
  3. ( その背腹色彩が似ているところから ) 魚「かつお(鰹)」の異称
    1. [初出の実例]「あいぐまのしばらく受は鯛ひらめ」(出典:雑俳・柳多留‐四四(1808))

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世界大百科事典(旧版)内の藍隈の言及

【歌舞伎】より

…荒事の〈隈(くま)〉(隈取)はそれを取る役の性格によって,色と形の基本に違いがある。正義と勇気を表すのが〈紅隈〉と呼ぶ赤い隈,超人的な悪を表現するのが〈藍隈〉である。また,二枚目の〈白塗り〉,敵役の〈赤っ面〉などのように,顔の化粧の色によって,ただちに役の類型がわかるものが多い。…

※「藍隈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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