朝日日本歴史人物事典 「藤原旅子」の解説
藤原旅子
生年:天平宝字3(759)
奈良時代の貴族の女性。淳和天皇の母,桓武天皇夫人。父は藤原百川,母は藤原良継の娘諸姉。父亡き後延暦1(782)年ごろに結婚,同5年大伴親王(淳和天皇)を出産するが,2年後死去。正一位を追贈された。桓武皇后藤原乙牟漏は母方の叔母,父方の従妹に当たり,ほぼ同時期を生き,同じ年に皇子を生んだ。弘仁14(823)年,淳和天皇即位により贈皇太后。墓は宇波多山陵といい,現京都市西京区大枝の大字乳母堂にあるとされる。天安1(857)年まで,初穂を供える荷前奉幣が行われた。
(児島恭子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報