藪慎庵(読み)やぶ・しんあん

朝日日本歴史人物事典 「藪慎庵」の解説

藪慎庵

没年:延享1.3.29(1744.5.11)
生年元禄2(1689)
江戸中期の儒学者。肥後熊本藩士。名は弘篤。通称,久右衛門。号は定軒,京山人,山陽散人,震庵,慎庵など。朝鮮李退渓の影響を受けて朱子学を遵奉し,同藩の大塚退野と共に肥後実学の指導者となった。江戸出府の折り,古文辞学泰斗である荻生徂徠親交があったが,最後までその学説に従うことがなかった。『慎庵遺稿』の著がある。次男孤山は藩校時習館の教授を務めた。<参考文献>下田一喜『稿本肥後文教史』

(白石良夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藪慎庵」の解説

藪慎庵 やぶ-しんあん

1689-1744 江戸時代中期の儒者
元禄(げんろく)2年2月25日生まれ。肥後熊本藩士。朱子学を信奉し,大塚退野と研鑽(けんさん)しあう。江戸で荻生徂徠(おぎゅう-そらい)と親交をもつが,その学説にはしたがわなかった。子の藪孤山が編集した「慎庵遺稿」がある。延享元年3月29日死去。56歳。名は弘篤。通称は久左(右)衛門。別号に震庵,山陽散人。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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