蘆屋釜(読み)アシヤガマ

デジタル大辞泉 「蘆屋釜」の意味・読み・例文・類語

あしや‐がま【×蘆屋釜/×芦屋釜】

茶の湯の釜で、室町時代中心に、現在の福岡県北部の芦屋で作られたものの総称。特に、永正えいしょう以前のものは古蘆屋とよび、珍重される。

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精選版 日本国語大辞典 「蘆屋釜」の意味・読み・例文・類語

あしや‐がま【蘆屋釜】

  1. 〘 名詞 〙 鎌倉時代から桃山時代筑前(福岡県)遠賀川河口の芦屋で作られた茶釜。また、その意匠を写した釜。真形(しんなり)型が多く、なめらかな地と、浮き出しにした山水などの和風の図が特徴。古い上作を古蘆屋といい珍重する。あしや。
    1. 蘆屋釜〈東京 根津美術館蔵〉
      蘆屋釜〈東京 根津美術館蔵〉
    2. [初出の実例]「一慶和尚参。対面。蘆屋釜一、蝋燭十廷被進」(出典看聞御記‐嘉吉三年(1443)正月二二日)

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