蟻蚕(読み)ギサン(その他表記)newly hatched larva

デジタル大辞泉 「蟻蚕」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐さん【×蟻蚕】

孵化ふかしたばかりの幼虫黒褐色の毛で覆われ、アリに似る。毛蚕けご

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精選版 日本国語大辞典 「蟻蚕」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐さん【蟻蚕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 蟻の形に似ているところからいう ) 卵からかえったばかりの蚕。普通、黒色で体の全面剛毛でおおわれている。けご。ありご。走りご。《 季語・春 》

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蟻蚕」の意味・わかりやすい解説

蟻蚕
ぎさん
newly hatched larva

蚕の孵化直後の幼虫をいう。体色は黒く,毛が密生しているので,毛蚕 (けご) とも呼ばれる。蚕卵から最初に孵化してくるものは特に走り蚕と呼ばれる。蟻蚕 1gの頭数は 2300内外で,ヨーロッパ種は少く,中国種は多い。催青の保護温度が高いと蟻蚕の色は赤みを増す。

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世界大百科事典(旧版)内の蟻蚕の言及

【カイコ(蚕)】より


[カイコの一生]
 カイコは卵で越冬するが,4月下旬にクワの新芽が伸びはじめたころ,蚕卵を冷蔵庫から出して25℃で保温すると,約1週間で孵化(ふか)する。孵化した幼虫は蟻蚕(ぎさん)と呼ばれるが,クワを与えると成長して約3日で食桑(しよくそう)を止め眠(みん)に入る。孵化から1眠までのカイコを1齢幼虫という。…

※「蟻蚕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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