血管強化・保護剤(読み)ケッカンキョウカホゴザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「血管強化・保護剤」の解説

血管強化・保護剤

製品名
《アドレノクロムモノアミノグアニジンメシル酸塩水和物製剤》
S‐アドカル(日新製薬
S・アドクノン(アルフレッサファーマ)
《アルギン酸ナトリウム製剤》
アルト(カイゲンファーマ
《カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物製剤》
アドナ(ニプロESファーマ)
カルバゾクロムスルホン酸Na(辰巳化学、鶴原製薬、東和薬品、陽進堂)
カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム(日医工)
タジン(あすか製薬、千寿製薬、武田薬品工業)
ラノビ(コーアイセイ)
《カルバゾクロム・アスコルビン酸配合剤》
オフタルムK(アルフレッサファーマ)

 出血の原因はいろいろですが、血管壁が弱くなるといった血管の異常による出血の治療に用いられる薬が血管強化・保護剤です。


 毛細血管がもろくなっておこる皮膚粘膜内膜からの出血眼底腎臓じんぞう子宮からの出血の治療や予防に用います。


 また、手術中手術後の異常出血の治療にも用います。


 代表的な薬には、カルバゾクロム系製剤があります。カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物製剤カルバゾクロム・アスコルビン酸配合剤は、血管壁を強化・補強して出血時間を短縮する作用があり、このため止血の効果を現します。服用後2~4時間で止血効果が得られ、副作用もほとんどみられません。


 このほかにも、ビタミンC剤結合型エストロゲン製剤副腎皮質ホルモン剤などが、血管強化・保護剤として応用されています。


①過敏症状発疹ほっしん発熱・かゆみなどのアレルギー症状)をおこすことがあります。過敏症状がおこったときには服用を止め、すぐ医師に相談してください。


カルバゾクロム系製剤では、食欲不振、胃部の不快感、かゆみをおこすことがあります。


①いろいろな剤型がありますが、食後の服用が原則です。1日あるいは1回の服用量、服用時間などについては医師の指示を守り、かってに中止、減量・増量しないでください。


②以前にカルバゾクロム系製剤で過敏症状をおこしたことのある人は、あらかじめその旨を医師に報告してください。


血栓症けっせんしょうまたはその疑いのある人、血液凝固障害のある人には、薬によっては使用量を減らすといった配慮をしないと症状を悪化させてしまうことがあります。あらかじめ、その旨を医師に報告してください。


カルバゾクロム・アスコルビン酸配合剤とワルファリンカリウム製剤を併用すると、ワルファリンカリウムの作用が減弱することがあります。ほかの病気の治療のために服用していた薬がある場合には、事前に必ず医師に報告してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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