衝突被害軽減ブレーキ(読み)しょうとつひがいけいげんぶれーき

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

車両に備えられたセンサーやーコンピュータ(CPU)などの電子機器が、追突または正面衝突のおそれがあると判断した場合、自動的にブレーキ機構に介入して制動を行う装置。自動車の衝突事故を未然に防ぐ技術。機構的には、前走車・対向車、歩行者等を認識するセンサーとしてミリ波レーダーを使うもの、カメラを使うもの、両者を融合したものがある。センサーが衝突の危険を感知すると、まず警告音を発したり、ハンドルや座席などを振動させることによってドライバーに危険を知らせ、衝突を避ける操作を促す。警告にもかかわらず運転者が衝突回避の行動を行っていないとセンサーが判断すると、自動でブレーキを作動させて停止させるなどして、衝突被害の軽減を図る。このほか、対向車や路肩を歩く人間との衝突を回避するため、ステアリング(ハンドル)操作に介入することで回避操作を補助するものがある。
 また、衝突被害軽減ブレーキ機構には誤発進抑制機能も含まれ、オートマチック車でセンサーが前方または後方に障害物があると判断した状況において、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合には、急発進の防止を支援する。
 衝突軽減ブレーキのみが単独で備えられることは少なく、誤発進抑制機能や車線逸脱警報機能、アダプティブ・クルーズコントロールと組み合わせた運転支援システムの一部として備えられていることが多い。[伊東和彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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