表立(読み)おもてだつ

精選版 日本国語大辞典 「表立」の意味・読み・例文・類語

おもて‐だ・つ【表立】

[1] 〘自タ五(四)〙
① 事が表面に現われて、人目にそれとわかるようになる。表面化する。
日葡辞書(1603‐04)「ヲモテヲ スル。または、vomotedatte(ヲモテダッテ) スル」
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生と虚空「吾らの日常生活に表だって安っぽく必要とされる事を」
② 中心となる。代表する。おもだつ。
※玉塵抄(1563)一九「四方のおもてだった国郡の守護になるぞ」
③ 正式なことである。あらたまっている。
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)道中双六殿様の御慈悲にて科を許され其上に、おもてだって夫婦になされ」
表沙汰になる。訴訟事となる。
歌舞伎韓人漢文手管始唐人殺し)(1789)一「『ムム、大切な家の重宝』『衒取(かたりと)られたと有ってはお家の破滅』『表立れぬ御詮義なれば』」
[2] 〘他タ下二〙 ⇒おもてだてる(表立)

おもて‐だ・てる【表立】

〘他タ下一〙 おもてだ・つ 〘他タ下二〙
物事を公表する。他人の目にそれとわかるようにする。
② 表沙汰にする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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