精選版 日本国語大辞典 「重宝」の意味・読み・例文・類語
ちょう‐ほう【重宝】
〘名〙
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「八領の鎧の中に殊(ことに)秘蔵の重宝(テウホウ)也」 〔戦国策‐東周策・恵王〕
② (━する) 珍重すること。心にとめてたいせつに取り扱うこと。
※両足院本周易抄(1477)六「我が物は重宝せいで、人の物を欲しがるぞ」
③ (形動) 便利であること。都合がよいこと。また、そのさま。好都合。
※正徹物語(1448‐50頃)上「万時とて万葉の時代を定家の勘(かうが)へられたる物あり。重宝也」
※仮名草子・浮世物語(1665頃)一「随分の憶病者にて侍べれども、算用方はよく致す、と申されしかばそれこそ何より重宝(テウホウ)なれ。急ぎ召抱へよ」
④ (━する) 便利で都合のよいものと感じて使うこと。→調法。「いただいた品はちょうほうしています」
じゅう‐ほう ヂュウ‥【重宝】
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)八「ひとりの商主ありて、もろもろの商人をゐて、重宝(チウホウ)(〈注〉オモキタカラヲ)を齎持(さいち)し、険路をへすきん」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報