袁晋卿(読み)えんしんけい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「袁晋卿」の意味・わかりやすい解説

袁晋卿
えんしんけい
Yuan Jin-qing

奈良時代渡来人の人。天平7(735)年遣唐使に伴われて来朝。『文選』『爾雅』の音を修得して音韻に通じ,大学音博士に任じられた。のち日向守,玄蕃頭,さらに大学頭,安房守を歴任宝亀9(778)年,清村宿禰を賜わった。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「袁晋卿」の解説

袁晋卿 えん-しんけい

?-? 奈良時代の官吏
天平(てんぴょう)8年(736)帰国の遣唐使にともなわれ,18-19歳で唐(とう)(中国)から来日。音博士,大学頭,玄蕃頭などを歴任。宝亀(ほうき)9年(778)清村(浄村)宿禰(すくね)の氏姓をあたえられた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の袁晋卿の言及

【唐】より

奈良時代美術 遣唐使が帰国するとき,唐の朝廷は送使を付して日本まで送らせることがあり,送使のなかにはそのまま日本にとどまるものもあった。また遣唐使の帰国の際,ともなわれて来日した唐人もあり,なかでも袁晋卿(えんしんけい)は音道の発展に貢献し,鑑真(がんじん)とその弟子たちは日本の仏教や美術の発展に大きな役割を果たした。また,遣唐使とともに唐に来ていた外国人の僧も来日し,インド僧の菩提僊那(ぼだいせんな)は,東大寺の大仏開眼の導師をつとめた。…

※「袁晋卿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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