はかま‐ごし【袴腰】
〘名〙
① 袴の後ろの腰にあたる
部分。男子用のは、中に
長方形で上のそげた
厚紙、または薄い板を入れて仕立てる。袴の腰。袴の山。
※俳諧・毛吹草(1638)三「山〈略〉袴腰」
② (①の形から) 四辺形の
一種。
台形。
梯形。また、その形をした
土手、または女の額の剃りようなど。
※評判記・色道大鏡(1678)三「顔(ひたい)の取りやうは、〈略〉瓦燈がた、袴(ハカマ)ごし、かたく是を制す」
③ 袴の腰の形をした
香炉のこと。中国宋代の青磁器に多い。
④ 弁才船の
やぐらの一部材。やぐら控(梁)と矢倉板の間にあって、矢倉根太と歩桁
(あゆみ)とをささえる①の形状の材。〔新造精帳書(1863)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「袴腰」の意味・読み・例文・類語
はかま‐ごし【×袴腰】
1 袴の腰にあたる部分。男子用には台形の腰板を入れる。
2 鐘楼・鼓楼の下層の末広がりになった部分。
3 台形をしたもの。土手の断面や、行灯の下半分などにいう。
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世界大百科事典(旧版)内の袴腰の言及
【桜島】より
…火山灰土壌を利用してつくられる桜島ダイコンは,大きいものは重さ40kg以上にもなり,島の特産物として漬物に加工されている。鹿児島港と桜島港(桜島町袴腰)はフェリーで結ばれ,桜島の観光や島から鹿児島市街地への通勤・通学に利用されるほか,薩摩半島と大隅半島を結ぶ交通の要路ともなっている。島全体が霧島屋久国立公園に含まれ,島をめぐる道路も整備され観光客が多い。…
【桜島[町]】より
…大隅半島と陸続きとなった1914年の大正噴火後,カンショ,サトウキビ,タバコ作から果樹作に転換し,ミカンを中心に桜島ダイコン,ビワが栽培される。集落はすべて鹿児島湾沿いにあり,桜島港のある袴腰は島内一周,中腹展望観光の基地で,対岸の鹿児島港とはフェリーで結ばれる。【吉成 直樹】。…
※「袴腰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」