鼓楼(読み)コロウ

デジタル大辞泉 「鼓楼」の意味・読み・例文・類語

こ‐ろう【鼓楼】

寺院で、時を知らせる太鼓をつるす建物。古くは鐘楼に相対して建てられた。くろう。

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精選版 日本国語大辞典 「鼓楼」の意味・読み・例文・類語

こ‐ろう【鼓楼】

  1. 〘 名詞 〙 寺院で、時刻を告げるための太鼓をかけておく楼閣。古くは、鐘楼に相対して建てられた。くろう。
    1. [初出の実例]「当日の位牌くり出す月の朝〈渓石〉 萱の皷楼の苔に聞えて〈楊水〉」(出典:俳諧・雑談集(1692)下)
    2. [その他の文献]〔南斉書‐五行志〕

く‐ろう【鼓楼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「く」は「鼓」の呉音 ) 時を告げる太鼓をつるした楼。古くは鐘楼に相対して建てられた。ころう。
    1. [初出の実例]「衆寮并諸寮舎、摠門。脇門。鐘楼。鼓楼(クろう)」(出典尺素往来(1439‐64))

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普及版 字通 「鼓楼」の読み・字形・画数・意味

【鼓楼】ころう

つづみをうって時を知らせる楼。〔事物紀原、州郡方域、鼓楼〕北に、李崇州の牧と爲る。州に盜多し。崇乃ち村ごとに一樓を置き、樓ごとに一鼓、以て盜(いまし)むと。の張、始めて京に設く。

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改訂新版 世界大百科事典 「鼓楼」の意味・わかりやすい解説

鼓楼 (ころう)
gǔ lóu

中国の都市の中央部に設けられた楼閣で,中につるされた太鼓をうって標準時刻を知らせた。その付近鐘楼もあるのが普通で,宋代の初め洛陽の宮城の前面東南隅に鼓楼,西南隅に鐘楼を設けたのが起源かといわれ,近世中国都市のシンボルのようになった。仏寺では古くから鼓楼と鐘楼とを併置したようであるが,後世ほとんどの神廟や道観なども境内にこの2建築をおく習慣となっている。
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世界大百科事典(旧版)内の鼓楼の言及

【鐘楼】より

…宗教建築や都城にあり,時刻や緊急情報などを知らせるため鐘を設置した建物。太鼓を置いたものは鼓楼という。高層とされることが多く,重い鐘を支える補強の構造をもつ。…

※「鼓楼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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