腰板(読み)コシイタ

デジタル大辞泉 「腰板」の意味・読み・例文・類語

こし‐いた【腰板】

壁・障子などの下部に張った板。
男のはかまの後ろ腰に当てる板。現在では厚紙を共ぎれで包んで用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「腰板」の意味・読み・例文・類語

こし‐いた【腰板】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 壁体、建具などの腰から下の部分に張った板。障子や壁の下部に張った板など。
    1. [初出の実例]「木格子を竹格子にし、障子の腰板をのけ、床のぬりぶちを、うすぬり、又は白木にし」(出典:南方録(17C後)棚)
  3. 江戸時代、袴の後腰(うしろごし)の中央にあてる山形の板。また、袴腰
    1. [初出の実例]「袴の腰板(コシイタ)二枚」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)二)
  4. 乗物駕籠(かご)一種。駕籠の腰部板張りにしたもの。
  5. 腰掛けにするために横に張った板。特に手織機、足踏機の作業のとき、織工が腰掛けにする板。
    1. [初出の実例]「腰をすえているボートの腰板が、固定して動かない六人乗りのボートと」(出典:美学入門(1951)〈中井正一〉一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「腰板」の意味・わかりやすい解説

腰板
こしいた

建物壁面の仕上げや構造上部と下部で異なる場合の、下部の壁面を腰といい、腰に張られた板を腰板とよぶ。腰羽目としてよく用いられ、壁の下部を保護するとともに意匠的意味をもつ。平板張り、鏡板張りなどがある。腰板上部に笠木(かさぎ)を、下部に添え木を施すのが通例である。

 障子や板戸の下半で板張りになっている部分も腰板といい、腰板を用いた障子は腰板障子とよばれる。

中村 仁]

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リフォーム用語集 「腰板」の解説

腰板

建物の壁面の仕上げや構造が上部と下部で異なる場合の、下部の壁面を腰といい、その腰部分に張られた板の事を指す。腰壁とも言う。

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