日本歴史地名大系 「西ノ新屋町」の解説 西ノ新屋町にしのしんやちよう 奈良県:奈良市奈良町西ノ新屋町[現在地名]奈良市西新屋(にししんや)町高御門(たかみかど)町の東に所在。「奈良曝」に「高御門町の南辻を少東へゆきて、それより南へ入町なり。町役は吉祥堂町と一ツに合て三十九軒。此町に鍛冶屋おほし。元興寺の西の新屋敷といはんなるべし」とみえる。元興(がんごう)寺小塔(しようとう)院の敷地であったが、その焼亡後に人家が進出したと考えられ、「奈良坊目拙解」に「当町不載享禄二年奈良七郷記、而有天正年地子帳」とある。町東南隅の率川(いさがわ)神社は「大乗院雑事記」文明三年(一四七一)の慈恩会記に雑紙一帖を奉った「率川社元興寺」にあたるもので、現本子守(ほんこもり)町の率川神社とは別。なお町中央部の庚申堂には青面金剛・吉祥天女・水子地蔵・千体地蔵を祀るが、これらは小塔院焼失の際、町民が運び出して祀ったと伝える。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by