庚申堂(読み)コウシンドウ

デジタル大辞泉 「庚申堂」の意味・読み・例文・類語

こうしん‐どう〔カウシンダウ〕【×庚申堂】

庚申待祭神青面金剛しょうめんこんごうを祭ってある堂。

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精選版 日本国語大辞典 「庚申堂」の意味・読み・例文・類語

こうしん‐どうカウシンダウ【庚申堂】

  1. 〘 名詞 〙 庚申青面(こうしんしょうめん)をまつってある堂。三猿(さんえん)の像や、他に、梵天(ぼんてん)帝釈(たいしゃく)猿田彦などをもまつってあることが多い。
    1. [初出の実例]「新清水、庚申堂(カウシンダウ)をも打過て、石の鳥井に著く」(出典仮名草子浮世物語(1665頃)二)

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日本歴史地名大系 「庚申堂」の解説

庚申堂
こうしんどう

[現在地名]天王寺区堀越町

四天王寺の南方にあり、同寺の管下にある。大宝元年(七〇一)に四天王寺住侶豪範が感得した青面金剛童子像を祀ると伝える。わが国庚申の最初といわれ、近代まで庚申を祀るものはすべて当堂に参って免許を得、尊像の分身を勧請した。庚申の日は参詣者で賑い、「浪華の賑ひ」によると、境内には庚申昆布という昆布を売る店が軒を並べ、また頭痛のまじないという蒟蒻田楽がふるまわれ、疱瘡除け括猿、盗難除けの七色供物を受ける人が参集した。

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世界大百科事典(旧版)内の庚申堂の言及

【庚申信仰】より

…このような風潮に刺激されて,山崎闇斎が猨田彦大神(さるたひこのおおかみ)を本尊とする神道式庚申信仰を説きだす一方,修験道でもそれなりの庚申信仰を鼓吹したから,江戸時代には3通りの庚申信仰が行われていたことになる。青面金剛(しようめんこんごう)童子を庚申の本尊とする考えが定着したのも,四天王寺の庚申堂以下の庚申堂が各地に建立され,現在いわれている御利益やタブーが説かれだしたのも,江戸時代であった。明治の廃仏毀釈で衰えたが,第2次大戦までは各地でさかんに信仰されていた。…

※「庚申堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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