西水代村(読み)にしみずしろむら

日本歴史地名大系 「西水代村」の解説

西水代村
にしみずしろむら

[現在地名]大平町西水代、小山おやま市西水代

新井あらい村の南、永野ながの川西岸に位置し、対岸東水代村集落は、同村内の榎本えのもとの町場を経て小山宿に通じる街道沿いに密集する。文亀二年(一五〇二)一〇月二一日の古河公方足利政氏安堵状(大中寺文書)に「中泉庄内西水代郷」とみえ、同郷を大中だいちゆう寺領として安堵している。天文二二年(一五五三)三月二二日の梅千代王丸足利義氏安堵状写(同文書)にも当郷がみえ、前年家督を譲られた梅千代王丸より同寺領として安堵されている。また弘治二年(一五五六)と推定される六月二五日の古河公方足利義氏寄進状(同文書)で、大中寺当住の宗宛に前年に元服した義氏より改めて当郷が寄進されている。この大中寺は山田やまだの大中寺で起こった法脈争いの結果、住職宗が寺を出て新たに榎本に開いた大中寺とされる。のち同寺領は妹尾尚秀に没収されたらしく、結城政勝が北条氏康および義氏に訴えた結果、同三年三月二二日当郷が同寺に寄進されている(「古河公方足利義氏寄進状」同文書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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