西西条郡(読み)さいさいじようぐん

日本歴史地名大系 「西西条郡」の解説

西西条郡
さいさいじようぐん

美作国の北端津山盆地西部から吉井川流域沿いに位置する。東は東北条とうほくじよう郡・西北条さいほくじよう郡、南は久米南条くめなんじよう郡・久米北条くめほくじよう郡・大庭おおば郡、北は伯耆国河村かわむら郡・同国智頭ちず郡に接する。郡域は現在の津山市西部、苫田とまた鏡野かがみの町の西半分、同郡奥津おくつ町・上齋原かみさいばら村・とみ村に相当する。初め苫西とまにし郡と称したが(→苫東郡、中世末期には西北条郡分を除いた地域が西西条郡とよばれていたという。「美作略史」によると、明応六年(一四九七)二宮高野たかの神社(現津山市)鐘銘に郡名がみえるという。慶長八年(一六〇三)の森氏美作入封後もこの名称を踏襲したが、東北条郡と同じ理由で寛文元年(一六六一)苫西郡、元禄一一年(一六九八)西西条郡となった。

正保郷帳に載る村は五一村、毛付高二万一千八四石余、うち拝領高一万八千二一七石余(田方一万四千四八八石余・畠方三千七二九石余)、新田畠二千八六六石余、ほかに一千七六石余の荒川成があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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