覆問(読み)ふくもん

精選版 日本国語大辞典 「覆問」の意味・読み・例文・類語

ふく‐もん【覆問】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 繰り返し問うこと。特に平安時代、院の庁、寺社などで行なわれた裁判制度で、二回目以後の質問をいう。
    1. [初出の実例]「覆問覚仁云」(出典:東大寺文書‐久安五年(1149)五月六日・東大寺僧覚仁・伊賀国目代中原利宗問注記案)
  3. 鎌倉幕府の訴訟制度で、三問三答の書面審理が終わっても結論の出ないときに行なわれた口答弁論の一回目の弁論の後で、なお認められた二回目の弁論(問注)をいう。
    1. [初出の実例]「覆問事、問答之後、訴論人共有所存者、重遂問答、是を覆問と云」(出典沙汰未練書(14C初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「覆問」の読み・字形・画数・意味

【覆問】ふくもん

審問する。

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