見知らす(読み)ミシラス

デジタル大辞泉 「見知らす」の意味・読み・例文・類語

み‐しら・す【見知らす】

[動サ四]
ひどい目にあわせる。思い知らせる。
「腹の立つきほひ口に、叔母をも知らいで―・した」〈浄・女腹切
「する」「なす」の俗な言い方。やらかす。やっつける。
小半酒こなからざけを冷にて―・し」〈浮・色三味線・二〉
[動サ下二]
見てわかるようにさせる。
「十有八変と筆太に―・せたるは、転宅たながへの数をいへるか」〈滑・浮世床・初〉
1に同じ。
「手杖にてしたたか―・せ帰られける」〈洒・当世花街談義〉
2に同じ。
「お易いこと、めでたう一筆―・せう」〈浄・氷の朔日

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見知らす」の意味・読み・例文・類語

み‐しら・す【見知】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙
    1. 見てわかるようにする。見てわからせる。
      1. [初出の実例]「人に見知せられてよい吏なりと云わるる者どもの伝を作て」(出典:史記抄(1477)一六)
    2. ひどい目にあわせる。懲らしめる。
      1. [初出の実例]「汝が五体に七つ輪を入、頭から爪先迄、やりがんなをみしらせて無し物桶にしてくれん」(出典:浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)職人尽し)
    3. 「する(為)」の俗語。やらかす。やっつける。みしらかす。
      1. [初出の実例]「夜のちぎりを昼中(ひるなか)にみしらすと」(出典浮世草子傾城色三味線(1701)大坂)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
    1. [ 一 ]に同じ。
      1. [初出の実例]「切たり切たりまっただ大げさに見しらした」(出典:雲形本狂言・空腕(室町末‐近世初))
    2. [ 一 ]に同じ。
      1. [初出の実例]「小半酒(こなからざけ)を冷にて見しらし」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸)

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