覚王寺
かくおうじ
[現在地名]茅部郡南茅部町字臼尻
弁天島対岸にある曹洞宗寺院。正法山と号し、本尊釈迦如来。創建は寛政一二年(一八〇〇)箱館高龍寺一一世禅海を開基に竜宮庵と号したことに始まる(渡島国地誌提要)。臼尻に竜宮庵が造立された頃、葬儀は住職不在のため十分に営まれず、戒名のないままの墓石が建てられていた。字川汲の日蓮宗龍王寺の本堂裏の「文化八年の三之助」の墓はそれを物語っている。安政三年(一八五六)の竜宮庵宛書付一札之事は葬祭執行を求めた上申書である(南茅部町史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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