竜宮(読み)りゅうぐう

百科事典マイペディア「竜宮」の解説

竜宮【りゅうぐう】

竜神のすみか。海,川,井戸のなどにあるとされる美女と歓楽と不老と珍宝珍味の宮殿。インドでは宮へ如意珠を捜しに行ったり,ヘビを助けたお礼に招待される説話が多い。日本では浦島太郎海幸(うみさち)・山幸の話が有名。売れ残りの花を水に投じた礼に竜宮に招かれる花売りの説話も広く分布。転じて海中または海上の楽園的な異郷をいう場合もある。
→関連項目アマモ(甘藻)隠れ里

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世界大百科事典 第2版「竜宮」の解説

りゅうぐう【竜宮】

竜王の住む宮殿が原義であるが,転じて海中あるいは海上の楽園的な異郷をさし,また豪華な宮殿邸宅の形容にも用いられる。仏教においても,大海の底に娑竭羅(しやから)竜王の宮殿があって,縦広8万由旬(ゆうじゆん)(1由旬は帝王1日の行軍里程)もあり,七重の宮牆(きゆうしよう),欄楣(らんび)などはみな七宝をもって飾られているとか(《長阿含経》巻19),あるいは海上に白銀瑠璃黄金の諸竜宮があって,毒蛇大竜がこれを守護しており,竜王がここに住み珍宝が多いなどといわれている(《賢愚因縁経》)。

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世界大百科事典内の竜宮の言及

【海】より

…海亀はニライカナイの神の使いとされ,ときには海難から救ってくれると信じられてきた。このことは浦島太郎譚の亀と竜宮を想起させる。ニライカナイは,太陽の昇る水平線のかなたの聖地ともいうが,海と天とが日本語ではつながっているとも考えられている。…

【浦島太郎】より

…浦島太郎の話は,一般には次のようなものとして知られている。浦島は助けた亀に案内されて竜宮を訪問。歓待を受けた浦島は3日後に帰郷するが,地上では300年の歳月が過ぎている。…

【海神】より

…船幽霊や海坊主は海の精霊であり,さらに各地の〈カゼ()〉も半ば精霊とみなされている。【佐々木 宏幹】 一般には水神の表徴である蛇信仰が中国の竜信仰と結びついた竜神の同意語として,竜宮・竜王などと呼ぶ場合が多い。海神を祭る神社の主要なものとして,宗像(むなかた)大社,住吉神社,大山祇(おおやまづみ)神社,金毘羅社などが全国的に勧請流布している。…

【八部衆】より

…(2)竜(ナーガnāga) 水辺にいて降雨などをつかさどる。その居所は竜宮と呼ばれる。インドの美術ではコブラまたはコブラを頭につけた人間の姿で表される。…

【楽園】より

…前者は洋上はるかに隔たり,荒海によって外敵から守られた島の楽園である。東洋の伝承でいえば,蓬萊(ほうらい),竜宮,補陀落(ふだらく)(補陀落渡海)などがこれにあたる。西洋の伝承では,古代ギリシア人が遠く太陽の沈む西方洋上に,祝福された死者の国ヘスペリアHesperia(西方の国)を想像し,とくに〈ヘスペリデスの園〉の伝説を生み出した。…

※「竜宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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